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イヴ・アンリ先生の公開レッスン

ベヒシュタイン・セントラム東京で行われたイヴ・アンリ先生の公開レッスンに参加してきました。

アンリ先生はパリ国立高等音楽院の先生で、日本ではノアン フェスティバルショパンピアノコンクールを主催されていらっしゃいます。

私の知人がこのコンクールで優勝し、現在パリ国立高等音楽院に留学中なので、大変興味をもってこの公開レッスンに参加させて頂きました。

 

公開レッスンの受講者は3人。

まずは小学生と思われるお子さんによるワルツ「華麗なる大円舞曲」。お二人目が女性の方でシューマンの「ダヴィッド同盟舞曲集」。3人目が男性の方でショパン「ピアノソナタ第3番」でした。

 

 どちらの受講生も大変上手で、先生はまず演奏を誉め拍手を送っておられましたが、その先のレッスンでは微に入り細に入り、テクニックや表現力の両面からご指導され、どんどんと受講生の演奏が変わっていきました。

先生のご指導はたいへん具体的で、ペダルはここでこう踏み、ここは離すとか、この部分の音量はこのくらい、ここはディミヌエンドして、その先ではこのくらいの音量でこういう感じに弾く、など誰にでもとてもわかりやすいものでした。

 

 指導の際の模範演奏も素晴らしく、思わず聞き入ってしまいします。中には先生がその日の夜のコンサートで演奏される曲も入っていて、思わず先生も身を入れて弾ききってしまわれるシーンもありましたが、聞き終わった後の受講生の方の演奏がその前よりぐっと変化していて、その影響力の大きさを感じました。

 

 指導者として確固たる技術を持ち、相手にわかりやすい指導ができること、当たり前のことかもしれませんが、改めてそのスキルの大切さを感じるとても素晴らしいセミナーでした。